劇団musicai「人魚姫~或るかなわぬ夢の物語~」(2019/03/16 駒込ギャラリーLa Grotte)

劇団musicai「人魚姫~或るかなわぬ夢の物語~」
期間:2019/03/16(土)~03/17(日)全6公演
会場:ギャラリーLa Grotte (駒込)
演出:伊藤さやか
出演:三明真実、茂木美佑、加賀爪智子、藤井彩也香、服部雄太、春日玲

劇団musicai(https://www.musical-musicai.com/)の旗揚げ公演「人魚姫~或るかなわぬ夢の物語~」の再演。会場は前回と同じく、駒込のギャラリーLa Grotte。3/16(土)の13時と16時の2公演を観ました。



キャストに一部変更があり、それに伴って演出もマイナーチェンジしてくるだろうなと予想していましたが・・・いや、これは「再演」というよりは、「アナザー・ヴァージョン」と呼べるほどの大改編が加わっていました。

今回、大きく変わったのは、人魚姫と王子の婚約者の「コミュニケーション」。人魚姫は人間になる代償として言葉を失います。そして地上と海の底では言語が異なる。初演では「コミュニケーション」ができない2人のそれぞれの想いは分断されていて、それ故に人魚姫の想いが際立って伝わってきました。再演では、人魚姫は文字を覚え、それを伝える(婚約者の手のひらに文字を書く)ことによって婚約者と「コミュニケーション」を持っていく。
言葉という武器を得たミハルさんは、文字通り「水を得た魚」。初演では分断された想いが交わることにより、2人のアンサンブルもさらに昇華したものになっていました。そして人間が紡いだ或るかなわぬ夢の物語が人魚の世界にも伝わり、想いがつながっていく。物語は語り継がれ、そして異なる世界の間の調和や融和といったテーマがこの物語を通じて語られているような気がしました。

今回もダンサーの2人(茂木美佑さん、加賀爪智子さん)が素晴らしかった。コンクリートむき出しの空間を泳ぐようなしなやかさ。どんな体幹をしているのだろう。そして今回は前回よりも表情豊かに表現されていて良かった。

旗揚げから2戦目。これから演目も増やしてお客さんも増やして、どんどん成長していってほしい、これからずっと追いかけ続けたい劇団。今後の活動も楽しみです。

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